「人とかぶらない靴が欲しい!」という世界中の人ために、オリジナルの靴を製作するクリエイターさんも多いのではないでしょうか。そんな時に知っておいてほしいのが、靴のサイズ表記について。日本やヨーロッパでは「センチ」表記ですが、アメリカやイギリスでは「インチ」表記が当たり前で、それぞれ計測方法が違うなど少々複雑です。また、スニーカーやブーツなど靴の種類によってもサイズは変わってきます。今回は、この複雑な靴のサイズ表記について丁寧に解説していきます!

日本と海外の靴のサイズは表記が異なる

靴のサイズは、国により単位表記や計測方法、また1目盛の長さが異なります。靴を製作するうえで、まずはおさえておきたい国内・ヨーロッパ・アメリカ・イギリスのサイズ表記をそれぞれ見ていきましょう。

日本

日本や近隣アジア諸国では、「センチメートル(cm)」を使うのが一般的で、1目盛が0.5cmです。また、足自体の長さを採用した「足入れサイズ表記」になっています。

ヨーロッパ

日本と同じく「センチメートル(cm)」を使うヨーロッパですが、1目盛が2/3㎝(約6.7㎜)となっています。また、靴そのものの長さを採用した「靴型サイズ表記」になっているため、つま先の遊びの部分も含まれるので注意してください。つまり、同じcmでもサイズ表記は異なります。

たとえば、EU40サイズの靴は、「40×2/3cm=約26.6㎝」となり、1cmほどの遊びの部分を引くと、日本サイズの25.0㎝~26.0cmの靴が相当します。

アメリカ

アメリカでは「インチ(inch)」という、日本人からすると馴染みのない単位を採用しています。ちなみに、1インチは2.54㎝という半端な数字で、さらに難しいのが、靴の1目盛りが1/3インチ「2.54cm×1/3cm(約0.84㎝)」ということです。実寸を出そうとすると、あまりにも複雑になります。

アメリカの靴サイズをセンチメートルに置き換えようとせず、サイズ表記の数字が日本やヨーロッパサイズの何cmに相当するのか理解しておきましょう。詳しくは、下記表をご参照ください。

イギリス

イギリスもアメリカと同じく「インチ(inch)」を使ったサイズ表記です。アメリカンサイズと0.5(inch)程の差がありますが、その理由に言及せず、「同じ靴でもアメリカより0.5くらい小さい表記なんだ」と理解するだけで大丈夫です。詳しくは、下記表を参照ください。

各国のサイズの一覧表

一般的なサイズ表記の比較表(男性靴) ※サイズの比較表はあくまで目安であり、メーカーや団体でルールが異なります。

日本(cm) 24.5 25 25.5 26 26.5 27 27.5 28 28.5 29
ヨーロッパ(cm) 39 40 41 42 43 44 45
アメリカ(inch) 6.5 7 7.5 8 8.5 9 9.5 10 10.5 11
イギリス(inch) 6 6.5 7 7.5 8 8.5 9 9.5 10 10.5

靴のサイズ表記は男女で違う?

日本は、足入れサイズのcmを使っていて、男女で靴のサイズのズレはほとんどありません。一方アメリカ・イギリスでは、男性と女性で1〜2サイズのズレがあり、アメリカではきちんと男女で区別したサイズ表記もあります。

男性靴のサイズの一覧表

※サイズの比較表はあくまで目安であり、メーカーや団体でルールが異なります。

日本(cm) 24.5 25 25.5 26 26.5 27 27.5 28 28.5 29
ヨーロッパ(cm) 39 40 41 42 43 44 45
アメリカ(inch) 6.5 7 7.5 8 8.5 9 9.5 10 10.5 11
イギリス(inch) 6 6.5 7 7.5 8 8.5 9 9.5 10 10.5

女性靴のサイズの一覧表

日本(cm) 21.5 22 22.5 23 23.5 24 24.5 25 25.5 26
ヨーロッパ(cm) 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42
アメリカ(inch) 5.5 6 6.5 7 7.5 8 8.5 9 9.5 10
イギリス(inch) 4 4.5 5 5.5 6 6.5 7 7.5 8 8.5

 

スニーカーとブーツのサイズの違い

靴といっても、種類はさまざま。最近流行りのスニーカーやこれからの季節に活躍するブーツとでは、同じサイズ表記でも「きつい」「少しゆとりがある」などサイズ感が変わることが多いです。基本的には、ブーツよりスニーカーの方が小さめのサイズになっているということを覚えておきましょう。

たとえば、男性用スニーカーのサイズ26㎝(EU42)がぴったりの人が、26cmのブーツを履くと大きめに感じるといったケースがよくあります。もちろんメーカーや靴の作りによってサイズのばらつきはあるため一概にはいえませんが、スニーカーよりブーツの方が大きく作られていることが多いです。靴を製作する場合は、購入者との乖離を防ぐために、サイズとともに靴の特徴や注意表記を入れることをおすすめします。

靴のサイズ表記を目安程度に覚えよう!

今回は、国内および海外の靴のサイズ表記について解説しました。センチメートルやインチという単位や計測方法、表記ルールなど違いが多く、読む前と複雑さは変わらないかもしれません。

ただ、比較表など目安の数値をわかっていることで、靴のサイズ感を把握できるようになるかと思います。ぜひ比較表を参考にしつつ、オリジナルの靴製作に活かしていってください!

(ライター:藤森蓉子)

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